修羅の国のミニマリスト

かおる先生のゆるふわ診察室

「ひとり」という豊穣

もう年末年始のお休みに突入された方も多いのでしょうか?駅も町中も大きな荷物を抱えた人達であふれかえっています。にぎやかでせわしなくて、何か楽しいことが始まる前のわくわくする感じ。でもちょっぴり疲れます。

「見知らぬ人」に会い続けるのは心がすり減る


lonely heart / frankieleon

 普通に生活しているだけでも、毎日たくさんの「見知らぬ人」と遭遇します。お仕事をしていたら、ただ行きかうだけでなく言葉を交わしやり取りをしなくてはいけません。もちろん人と会うのは面白く、刺激になります。けれど、たぶん自分たちの祖先は一つの小さな集落(と、せいぜい隣の集落くらい?)で生涯を終えるのが普通で、こんなにたくさんの「見知らぬ人」と接することはなかったと思うんです。しかも、いまは家から一歩も外に出なくても、ネットの海の中に無数の「見知らぬ人」たちが渦巻いています。元気な時は、とってもエキサイティングだし、新しい人や意見に触れることで自分の中で起こる化学変化を楽しむことができます。でもときどき心がすり減ってるのを感じることがあるのです。

たまには「ひとり」を満喫しよう

ひとりででいた時間のなんと豊穣だったこと…ひとり…私はひとりが寂しいとあまり思ったことがない。でもこれからそう思うことがあるのだろうか?老いて体がきかなくなったとき…?

…そしたら それなりに生きていけばいいではないの。そのくらいのさびしさは抱えていけるようになってるだろうし。10年前にくらべても 私は強く(鈍く)なってる自覚がある  -----------------西炯子姉の結婚
姉の結婚(1) (フラワーコミックスα)
 

 西炯子さんの漫画の中の一節です。人混みから逃れて家に帰ったとき、職場からやっと帰ってこられてホッと脱力したときに思い出します。ひとりという豊穣!

本を読むのでも良いし、ただボーっとするのも良い。音楽を聴いても良いし、ひたすら長風呂するのも良い。

不特定多数の誰かと会い続けることで摩耗した心は、ひとりになることで回復するような気がします。充電完了したら、潔くコードを抜いて外にでる!そうしないと今度は「ひとり」成分が溜まりすぎて過充電みたいな状態になっちゃいますからね。バランスとるのは難しい(笑)

 

年末年始、普段会わない人にたくさん会う方も、ひとりで過ごす方もいるでしょう。なんとなくバランスをとって充電したいな~とふと思いました。